年間10時間のピークのために、命かけて原発再稼動しますか?

レポートNO.92

「東京におけるエネルギーシフト」
学習会(4月19日)に参加して…
環境活動家:田中優さん 

■電気が足りないって、ホント?  
—大事なのは電気消費量の伸びを止めること—

東京電力のデータによると4500万KWを超えるピーク時【夏の平日、午後1時〜3時、気温32.3℃を超える日】は1年間でわずか10時間程度だけ。その9割を消費している事業者の節電こそが重要です。ピーク時料金を高くしたり、使うほど安くなる事業者の大口電力料金を高くなる単価設定にすれば、ピーク電力の25%カットは可能と田中優さんは分析しています。つまり20%を占める原発の電力は必要ないのです。
そもそも安い大口電気料金の赤字分を世界1高い家庭向け電気料金で吸収し、さらに利益の9割をあげながら、この夏は家庭用料金を値上げしようとしています。日本の家庭は既に省エネ生活世界1(世帯当たりエネルギー消費量の国際比較)。電力消費全体の1/4の家庭に節電を期待してもピークカットは実現できません。

■自然エネルギー導入前にできる節電を!‐田中優さんの提案から- 
東京ではCO2比較やエネルギー消費量の最多が業務部門です。

▲事務所ビルのCO2排出量削減が重要
・4割以上を占めるエアコン節電対策
①木製「断熱内窓」を設置すると熱伝導1/1800
②遠隔操作で一定時間ごとにOFFや送風に切換える。《九州電力で実験済み》
・LED照明に切り替えると1/10
・蛍光灯の後ろに反射板を設置。本数半減でも明るさ同じ、電気量1/2
・スイッチ付きコンセントでPC待機電力のカット

▲家庭のCO2排出量削減
・NPOの無利子融資活用で冷蔵庫・照明・テレビ・エアコンを省エネ家電に買い替え
・オール電化・オールガス ⇒ 太陽温水器へ
・ペレットストーブの活用

■自然エネルギーの技術開発で、エネルギーシフトが実現可能に
①太陽光発電設置システムの低価格販売が開始
②風レンズ風車は発電量2〜3倍、低周波騒音無し、鳥のぶつかりも減少
③森林エネルギー事業・バイオマス暖房(ペレットストーブ)で地域雇用の創出
④バッテリー搭載車から家庭へ電力供給するシステムで電気を自給

■日本企業はスマートグリッドに欠かせない5つの要素で国際競争力を持っている!
①省エネ製品 ②バッテリー ③電気自動車 ④自然エネルギー ⑤IT技術

★急増する化石エネルギー輸入額(‘03:8.4兆円→‘08:23.1兆円)を国内で回転させ、地域経済の活性化につなげようと提案されました。